事業用物件を貸し出すときに最初に整理しておきたいのは、物件という「箱」だけを空けて貸すのか、中の営業や稼ぐ力ごと預けるのかという軸です。方法の名前を先に覚えるよりも、この軸で考えたほうが自分に合った貸し方を選びやすくなります。
空けてから貸す、という選び方
建物を空っぽの状態にして、次の借主に貸し出す方法です。借主が自分の業態に合わせて内装をつくり、営業も借主自身が行います。宅地建物取引業者が間に入って借主を探し、条件交渉や契約手続きを支援する一般的な方法もこの延長にあります。貸主は借主と直接の賃貸借契約を結び、賃料は借主から直接受け取る形です。空室期間中の賃料収入はない一方、借主が決まれば相場に応じた賃料をそのまま受け取ることができます。
営業を続けながら貸す、という選び方
建物を空けず、運営そのものを第三者に預けて賃料収入を得るという選び方もあります。物件をまず運営会社などが借り上げ、その会社がさらに別の借主に転貸する、といった仕組みが一般的に知られています。貸主から見ると、実際の入居状況にかかわらず一定の賃料収入が見込めるという特徴がある一方、借り上げ賃料は相場の賃料よりも低めに設定されることが一般的です。契約期間や賃料の見直し条件は契約ごとに異なるため、内容をよく確認する必要があります。こうした仕組みの具体的な条件や法的な位置づけについては個別の契約によって異なるためとし、契約前に内容を十分に確認することをおすすめします。
箱と稼ぐ力、分けて考える
ハコツギでは、物件という「箱」と、そこで営まれている事業という「稼ぐ力」を分けて考えることを大切にしています。空けて貸せば箱そのものの価値で検討でき、営業を続けながら貸せば稼ぐ力ごと預けることになる、という違いです。
どちらを選ぶかの考え方
空室期間が生じても構わないので賃料水準を優先したいのか、多少賃料が下がっても安定した収入を優先したいのかによって、向いている選び方が変わります。物件の立地や業種の需要が読みやすいエリアであれば空けて貸す選び方、空室リスクをできるだけ避けたい場合は営業を続けながら貸す選び方など、物件の特性と自分の優先順位を照らし合わせて考えることが大切です。
契約内容の比較が重要
どちらの選び方をする場合も、契約期間、賃料改定の条件、中途解約の扱いなど、契約書の内容を比較して検討することが欠かせません。
ハコツギでご相談いただけること
物件の特性に合わせた貸し出し方の考え方について、ご相談いただけます。個別の契約条件の比較や判断については、契約前にあらためて内容をご確認ください。